"【文房具を語る】"カテゴリーの記事一覧
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ことし愛用品だった! と胸を張って言える文房具たちに感謝の念を抱きながら、2013年を総括してみようという年末企画です。
でもたぶん、年始にもおんなじような内容で更新します……。
まずは今年のメイン筆記具たち。
今年は間違いなく、鉛筆と消しゴムの年でした。
10月から職場が変わるということで、9月から今までとは違う学習が必要になったというのも大きいですね。
こんなにノート取ったの、大学受験以来じゃないでしょうか。
あと、「鉛筆補助軸が好きだ」とあれだけ公言しておきながら、鉛筆の出番がなかなか作れなくてジレンマを感じていたことも、この流れを大きく加速させました。
そうだ、勉強なんだから、鉛筆でノートをどんどん取ればいいじゃないか!
資料を読むだけじゃ頭に入らないんだから!
というわけで、補助軸は取っ替え引っ替え総計10本、ここに写っているクツワのワンプッシュホルダーと伊東屋のエクステンダーが12月末日現在、会社の机上にいつもある2本です。
革キャップは黒が工房Q 、赤がプラーナの補助軸用キャップです。こういうアクセントがまた、愛用感を醸し出してくれすんですよね。
鉛筆は各社入り混じりです。ハイユニ、モノ100、小芯モノ、ハイピアス──半分に切ったもの、ダイノジが学校で使っていてちびたもの、ぷんぷく堂の半分鉛筆やプラーナの短寸鉛筆のように最初から補助軸用に短く作られているもの。
本当にいろいろありますが、とにかく楽しく字を書き続けることができました。
ダイノジが折ってしまったのでもったいないから使ったFや、海外の(国産に較べると)硬くて薄い2Bも混ざってはいますが、基本は国産の2Bを使用しています。筆圧をかけずに長く筆記するためには、濃さも重要なのですよね。
鉛筆削りはKUMのオートマチックロングポイントやソニックのラチェッタを使うこともあるのですが、短くなってしまうと、同じソニックのかるスピンしか使えなくなります。なので、最大頻出は結果として、かるスピンです。
ここでなぜスピン(短い鉛筆に装着して回しやすくするための、着脱式の握りパーツ)を装備している最新型のラチェッタカプセルを使わないかと言うと、ラチェッタカプセルにはふたつの(小生にとって)致命的な弱点があるからです。
1)立てて置けない
2)ラチェットメカの厚さのために、鉛筆を最後まで削る機能がかるスピンに較べ弱い
1)は小生だけの観点でしょうけど、机上で立てて置けない文房具(ペンやカッター、定規などの細長い文房具は除きます……)は駄目な文房具です。ころりと転がしておくのは嫌いなのです。
2)はかるスピンから較べると、残念ながら退化した部分です。かるスピンはラチェッタのような特殊機構を持っていない分、鉛筆を徹底的に短く削ることが出来ます。ラチェッタカプセルは長い鉛筆を削り出すときには最強のポテンシャルを発揮しますが、「徹底的に短くなるまで鉛筆を使い倒す」機能ではかるスピンに劣っているのです。
ただ、かるスピンは蓋の構造が弱く、本体と蓋を繋いでいる軟質樹脂が簡単に切れてしまいます。これが外れてしまうと、中の鉛筆の削りかすが筆箱や鞄の中にぶちまけられてしまうので大変危険です。
ラチェッタやラチェッタカプセルは蓋の構造が秀逸なのでこういうことは起きないのですが、ラチェッタはボディの横が開くので削りかるがひっかかって取り出しにくい(削り器パーツが大きく、蓋と反対側に入り込んだ大きな削りかすが引っかかって出てこない)のであまり気持ちが良くありません。
ラチェッタ、かるスピンとも弱点を持った商品で、その弱点をオールクリアしてくれるかと期待していたラチェッタカプセルもパーフェクトな存在ではありませんでした。
消しゴムも各社いろいろ使ってきました。
で、やっぱり好みってあるんだな、ということを実感しています。
消しゴムは大別すると、軽い力でさらさら消すことを売りにした商品と、もっちりとして消しかすがまとまる商品に分かれると思うのですが、小生の好みはだんぜんもっちりである、ということがはっきりしました。
ただ、まとまるくんでは柔らかすぎるので、巡り巡ってパイロットのフォームイレーザーに還ってきてしまった、そんな感じです。
あと、平行してパイロットのケシキーパーも使っていたのですが、これまた自分にとって合わない製品でした。個人的には弱点だらけです。
1)中の消しゴムがフォームイレーザーではない
2)ケースに厚みがあることの弊害
1)は使ってみて判ったことです。消しかすがまとまりません。
2)もまた使って初めて判ったことです。何度、ケースの角で紙を削ったことか!
車幅を理解していないで車に乗ると、壁をこすりますよね。今まで軽自動車にしか乗ったことのないひとが、初めて3ナンバーの乗用車に乗る。幅が身に染みてないので、角でごりっとやる──あんな感じです。
スリーブは紙のような薄いものでないと、身体が理解してくれないようです。そもそも消しゴムは(一般的な4つしか角のない商品では)必ずスリーブの角を無意識ながらに意識しながら、その角で字を消しているはず。
あんな分厚い樹脂の角を、その無意識は想定していないのです。
そして最もお世話になった筆記用紙は、マルマンのルーズリーフパッドでした。
9月から12月までで4冊、200枚を使用しています。
買ったバインダも5冊になりました。ぜんぶ、マルマンのてぬコレです。
中に入っていたルーズリーフも使ったので、合計使用枚数は200枚じゃ済まないですね。250枚を軽く超えますね。
ルーズリーフシステムの良さ、そしてマルマンの用紙の良さを再認識した年となりました。
いいですよね、ルーズリーフ。見直したいものです。
うーむ。
今回は長くなりそうなので、ここでいったん切りますね。
次はルーズリーフ以外のノートや紙の話をしたいと思います。 -
以前から「フリクションいろえんぴつ」という製品はありました。
これですね。
「いろえんぴつ」という名称でしたけど、ボールペンでした。
今回はこの製品の話ではありません。
リアル色鉛筆──木軸に芯が入っていて、削って使う筆記具という意味での「いろえんぴつ」です。
名称が同じなので、ネットではやや伝わりづらい部分があるかもしれませんね。
新製品「フリクションいろえんぴつ」です。
この製品の登場に伴い、旧来「フリクションいろえんぴつ」と呼ばれていた製品は「フリクションボールえんぴつ」と改称されています。
色鉛筆の尾部にゴム。
冷静に考えると、あまりない外観ですよね。
しかも、このゴムは減りません。フリクションラバーですから。
消しゴムの機能(鉛筆の線を消す能力)はありません。あくまでフリクションラバー、「熱を発生してフリクションインキを無色化させる」ためのものです。
1本100円(税抜)、12本入りのセットが1,000円(税抜)。ケースで買った方がお得です。
芯と木軸の間に白い部分が見えますが、これはステッドラーでいうABSの機能と同等の、芯折れを防ぐ素材だろうと思います。
発色はやや薄め。ただ、色鉛筆にも種類によっては堅めで発色の抑えられている色鉛筆はありますので、小生はそこまで気にはなりませんでした。
手許にあったステッドラーのノリスクラブと描き較べてみましたが、それより若干薄いくらいです。
ひとつ前が小生の作例、この上の写真がムスメの作例です。
このように、過去に例のない「白抜き」を容易にする画期的な色鉛筆である、ということはできるかと思います。
ただし、フリクションという特殊なインキの特性からくる弱点はあります。
1)通常の色鉛筆による作品と異なり、温度管理が必要となる可能性がある
2)高速描画に難がある
1)は、フリクションボールなどの他のフリクションインキを使用しているものと同様の弱点ですね。
例えば真夏の日の当たる車内(ダッシュボード上)など、60℃を超える場所に放置すると色がすべて消えてしまいます。
マイナス10℃を超える冷却を行えばインキの発色じたいは復活しますが、それでは消していた部分もすべて発色してしまい、作品としての復元にはなりません。
あと、買ったばかりの温かい缶コーヒーとか肉まんとかを上から乗せてしまっても消えます。鍋敷きに使うのも御法度です。
2)は、ボールペンではあまり言われてこなかった弱点です。
字を書く場合はそれほど速度は必要ありませんが、描画になるとかなり素早く鉛筆を動かして描いたり塗ったりしますよね。この速度で紙との間に擦過熱が発生し、思うような濃さに描けない、塗れないといった現象が発生する可能性があります。
これは慣れでコントロールするしかないですかね。かの文具王も「フリクションボールスリム038って、定規で線をビャーッて引くと色が薄くなる」って言ってましたけど、フリクションいろえんぴつでは「どんなに塗っても塗っても色が濃くならない」場合もある、ということです。ご注意下さい。
これは小生の作例です。
このサイトの写真を模写していることを先に表明しておきます。
マフラーしまい髪研究所
髪のハイライト(白抜き)と、塗りのはみ出しの修正にフリクションいろえんぴつの能力「こすって消す」を使用しています。
主線は通常の鉛筆です。なので、こすって鉛筆が消されず伸びてしまっている部分が少しばかりあります。デジタル的な修正は施していません。
これで主線をペンで清書すれば、カラーにフリクションいろえんぴつを使って修正し放題! ということになります。
12色しかないので調色(塗り重ね)をしていますが、これは小生のテクニック不足で如何ともしがたいですね。まだまだ腕に問題が残されているようです。
というわけで、この冬最大の話題作になると思われるフリクションいろえんぴつ。普段カラーリングなどしない、という方でも楽しめる機能が満載です。
たまには気軽に塗り絵、いかがですか? -
来週の日曜日、11月17日はブングテン13です。
今回は小生は参加できないので、写真展示「わたしのグッとくる文房具」に写真を5点、投稿しました。
大艦巨砲主義。
ロットリングのペンステーションシステムがまるで46サンチ砲のようです。
バザーで入手。100円でした。
新製品。
ピットリトライ、小生の待ち望んでいた「立てて置ける、貼り直しの効くテープのり」です。
立てて置けることの重要性は以前、ここでも熱く語りましたよね。
ウルトラアイ。
──にしか見えないはさみ。プレマックスの携帯用はさみです。
どこにいっても、赤だけ売り切れています。
ちびた鉛筆たち。
この二ヶ月で発生した、かわいい相棒たちの隠居の姿です。
勉強すると鉛筆が減って気持ちがいい、ということがよーく判りました。
たこたいふう。
小学一年生の自由と、半世紀が見えてきたおっさんの不自由。そんなコントラストが、自分が撮影したにも関わらずたまりません。
我が息子であるダイノジ(仮名・7歳)のお絵かきのメイン用紙は、いまや完全に5×3カードに移行しました。
というか、我が家の共通用紙がこのコレクトのC-531なのです。
小生が使い、ダイノジが使い、ムスメが使い、ついにはおよめさんまで使うようになりました。
各人が専用のボックスを持って、中には常に200枚のC-531をストックして。
まあ、書いたカードを収集しているのは小生だけですが。ムスメはカラーイラストを描いていますが、友人にあげたりしているようですし。
あ、そうそう。
ブングテンの前の金曜日、11月15日にはこちらに参加します。
ICT Workshop 2: Innovative and Stunning Stationery
リンク先はFacebookです。
日本の優れた文房具を、海外からいらしている留学生の方や日本に在住されている外国の方にプレゼンするという、一風変わった文房具トークライブです。
小生もブング・ジャム方式のプレゼンかまします。同時通訳がつくので、めっちゃ気楽です。
もしよろしければ、遊びに来ませんか? べつに日本人でも、見に来るのは一向に構いませんので。19時から渋谷です。小生の出番は1930時から。他故のシングルトークはたいへん珍しいですよ! -
世界でもたいへん稀少と思われる、ハイテックCだけを使用したアートを作り出す作家がいます。
佐藤明日香さんです。
以前、パイロットのカフェ「ペンステーション」に彼女の絵が飾られたことを記事にしたことがあります。
こちらですね。
その作家ご本人のアトリエに招待されましたので、ギモーヴなど手土産にいそいそとお邪魔してまいりました。
自宅がアトリエなので、よそのひとを入れたことはないそうです。
緊張しますね。
まず、壁一面にちいさなイラストがたくさん貼られています。
ひとつひとつが超絶技巧で巧みに描かれたハイテックCアートです。
見れば見るほど、圧倒されます。
細かい……
細かい!
いったん壁から目を離し、カーテンの掛かった窓側を見ると──
おお、ここにも。
額装された大判の作品ですね。
やはり細かい……!
佐藤明日香さんはハイテックCの0.25で絵を描き、0.4でベタを塗るそうです。
棚には使用前のハイテックC0.25と、書き終えて空になったハイテックCが!
お話お伺いしてもとても面白く、ある意味ブング・ジャムとしても「こっち側」に引っ張り込みたいキャラクタの方でした。
佐藤明日香さんは明日、10月1日から開催される「空想美術大賞展」に作品を展示されます。
東京展は10月1日から10日まで。
京都展は10月14日から26日まで。
お近くの方は、ぜひお出かけになってご覧いただければと思います。 -
ベッカンコ!
というわけで、以前から気になっていたものをずらりと入手、です。
まずは筆記具から。
呉竹の筆ごこち。
パイロットの筆まかせ。
同じくパイロットのハイテックCマイカ。
ハイテックCマイカは「3本買うと佐藤明日香さんデザインのペンポーチがもらえる」という情報を得ていたのですが、そのポーチのあるお店を探すのがけっこう大変でした。
入れるとこんな感じです。
佐藤明日香さんは以前にもちょっと記事にしましたけど、ハイテックCの0.25mmのみで超絶細かくて可愛いイラストを描かれる方です。
筆ごこちと筆まかせは、直接のライバル同士になっていると思ったので、書き比べをしたくて購入しました。
筆ごこちは水性顔料。インキの出が大変良く、逆に速乾性は低い商品です。黒々とした線が、ペン先の腰と相まってすらりすらりと出てきます。
対して筆まかせは水性染料。インキの出はやや抑えめで、細い線が書けます。筆ペンとしてのダイナミズムには欠けますが、柔らかい筆ペンが苦手な方でも気持ちよく止め・跳ね・払いがコントロールできます。
あれっと思ったのは、筆記あとに水を垂らして耐水性を見た場面です。
横書きした上段が筆ごこち、下段が筆まかせ。筆ごこちはインキが乾いてなかった部分が流れ落ちています。対して筆ごこちは筆跡そのものが溶け出してはいますが、水性染料とは思えないほどがんばっています。
これはもしや?
さて、改めて実験です。
蛇口からのダイレクト流水5秒間の結果が、上の写真になります。
水性顔料の筆ごこち。
水性染料の筆まかせ。
比較したのは、同じく水性染料のぺんてる筆タッチサインペンと、水性染料のパイロットVコーン。
並べて見ると、その特性が良く判ります。
水性顔料の筆ごこちは耐水性がありますから、線のにじみはありません。ただ、乾ききっていなかったインキは流れてしまっています。
耐水性がないと思われた筆まかせは、やや色が薄くなってはいますが、かなり健闘しています。
同じく耐水性のない筆タッチサインペンは、筆跡がぼやけてしまうほど流れ出してしまっていますね。
この戦いに、一見関係なさそうな水性ボールペンであるVコーンを入れたのには、理由があります。
あまり知られてはいませんが、Vコーンは水性染料インキでありながら、染料系使用ボールペン最強の耐水性を持つ製品なのです。
写真で見る限り、線のにじみは皆無ですよね。
Vコーンと筆まかせは同じパイロット製品です。なので、もしかしたら「染料なのに耐水性がある(共通とまでは言いませんが、同系列の技術を使った)インキ」なのではないかと想像したのです。
真実は判りません。
ただ、筆まかせがそれなりの耐水性を見せ、(この商品はカラーバリエーションがありますから総ての色でこの耐水性を発揮するのかは未検証ですが)葉書の表書き程度なら問題なさそうな性能を持っているのは事実のようです。
よしよし。年賀状での使用を想定していましたので、そこがクリアできて嬉しいです。
あ、そうそう。
筆記具とは別に、こんなものも購入して参りました。
えーと、写真が判りにくいですね。
欧文印刷のヌーボードの、中のボード用紙だけを買って参りました。
生産工程の中で、傷があったり汚れが付着していたりする「商品に使用するには不適合なボード」をこうして抜いていくわけですが、ただ廃棄処分するのももったいないと思われた企画担当の方が、欧文印刷ショウルームにてB級品を(パーツ状態で)無人販売されているのです。
製品版と異なり、パンチ穴は開いていないわけですが、小生が見ても傷も汚れも判りませんでした。A4サイズのボード、5枚購入で500円。ちいさな賽銭箱があるので、そこにお金をちゃりんと入れて参りました。
これはこれで、工夫しながら楽しく使って行きたいと思っております。
