小生がポメラを使う理由は、たったひとつ。
自宅にいない、あるいはMacの前に座ることのできないときに小説を書く──ただそれだけ。
それだけのために、高価なテキストライターを購入したわけです。
しかも、限定レッドが欲しかったので、2万円も支払って(通常価格のものなら、Amazonで16,200円で買えますけど)。
例えば。
筆記具だとすれば、高いわけです。
電子機器としては、安いわけです。
趣味の出費としては、高いわけです。
仕事の出費としては、うーむ。どうですかね。費用対効果を精査する必要がありますね。
ポメラは便利だ、という意見があります。
ポメラでは何も出来ない、という意見もあります。
ここで記載する内容は、ことし8月にポメラを購入し、三ヶ月弱ではありますが使用を続けてきた小生の私的インプレッションです。
もういちど、使用の前提を確認します。
小説を書くためにポメラを使用しています。
それ以外の使用は想定していません。それ以外の用途には、今から語る感想はまったく役に立たないかもしれません。
それでもよろしければ、ぜひ読み進めてください。
小生はアマチュア小説家、楽光一を名乗って小説を書いています。
書いている小説は、基本的に少年少女が活躍するアクション小説です。ライトノベルの手法に則って書かれていないので、ライトノベルではありません。ただ、自分が好きなものをただ書いているに過ぎません。
書いている物は長編に属する小説になります。近著は同人誌で一冊完結のものばかりですが(実験的にそういう長さの作品を書いています)、自分の代表作だと思っている『魔龍大秘境学園DragonRevive』は全4巻。テキスト文字数は計算しましたら280,714文字ありました。
対して、ポメラの1ファイルの限界文字数は8,000文字。
もし、ポメラだけで『DR』を書こうとしたら、最低でも36ファイルに分割する必要があります。
しかも、長編小説は「書いては直し、書いては直し」が基本です。8,000文字に収まるような章分けはドラマの展開上不可能ですし、書き直しの段階でファイルを一気に閲覧する必要があっても、これでは「どこに何が書いてあるのか」を検索することすら不可能です。
では、ポメラは小説執筆に不向きなのでしょうか?
1ファイル8,000文字の制限がある。
辞書、単語登録ともに小説執筆にはあまりに貧弱である。
カーソル位置を記憶せず、電源が落ちるたびに文書の先頭を表示する。
「これ一台で長編小説を書く」というのであれば、不便きわまりない機械であると断言できます。
それでもポメラを持ち歩き、小説を書くことにメリットはあります。
1)趣味の小説執筆のためにノートパソコンを購入するだけの経済的な余裕がない
2)テキストファイル化しないことには小説の体を成さない(=同人誌として出版することを最終着地点としているため)
3)入力に際しては、自分のスタイルでは「両手で打てるキーボード」が必要である
上記三点の条件を満たし、さらに
4)電車通勤での座席使用を想定しているので、軽量コンパクトであることが必須
5)ファイルの保存に手間がかからない
6)立ったままでも閲覧・訂正・新規入力ができる
7)毎日充電する必要もなく、予備バッテリもエネループ単4で2本と軽量
これらを満たす存在は、今のところポメラしかありません。
そして断片的に執筆したテキストファイルを持ち帰り、母艦であるMacでJeditXにて編集する。
ポメラは「テキストファイルを作り出す筆記具」であり、小説を執筆するのはあくまでMacに戻ってから。
全体を一気に編集することは諦め、章単位あるいは章内で分割できる位置からファイルを分割し、手直しに留めて帰宅後に一気に訂正を入れる。
ここで重要なのは、「電車内で執筆したものは帰宅後、必ずMacに転送して編集作業をする」ことです。
ポメラに入れっぱなしでは理想的な編集はできません。ポメラの中にあるテキストファイルはあくまで「デジタルメモ」であって、それをMacで編集することで初めて「(運用可能な)原稿」になる、と思っています。
電車で例え席に座れなかったとしても、立ったままでテキストデータをいじることができるポメラ。隙間時間を有効に使うために欠かせないツールです。
左手で持ち、右手でローマ字入力する。慣れれば携帯電話に入力するくらいの速度は出せるものです(笑)
アイディアの段階では、思ったことをThinkingPowerNotebookやニーモシネに書き出すことのほうが効率がいいのですが、小説の文章そのものをノートに書いても「まったく意味がありません」。それを改めてテキストファイルに打ち直す時間が「もったいない」だけです。
そんなとき、ポメラがその不満を解消してくれます。
もちろん、執筆した小説全体を見直しながら訂正をかけることはポメラではできません。
その必要がある場合は、時間を作ってMacで作業をしなくてはなりません。
そこがとにかく最大のネックですね。
小生にとって、ポメラは2万円の筆記具です。万年筆より安いんですよ! 万能じゃないことを前提に、みなさまに広くお薦めする筆記具のひとつだと思っていただければ幸いです。
自宅にいない、あるいはMacの前に座ることのできないときに小説を書く──ただそれだけ。
それだけのために、高価なテキストライターを購入したわけです。
しかも、限定レッドが欲しかったので、2万円も支払って(通常価格のものなら、Amazonで16,200円で買えますけど)。
例えば。
筆記具だとすれば、高いわけです。
電子機器としては、安いわけです。
趣味の出費としては、高いわけです。
仕事の出費としては、うーむ。どうですかね。費用対効果を精査する必要がありますね。
ポメラは便利だ、という意見があります。
ポメラでは何も出来ない、という意見もあります。
ここで記載する内容は、ことし8月にポメラを購入し、三ヶ月弱ではありますが使用を続けてきた小生の私的インプレッションです。
もういちど、使用の前提を確認します。
小説を書くためにポメラを使用しています。
それ以外の使用は想定していません。それ以外の用途には、今から語る感想はまったく役に立たないかもしれません。
それでもよろしければ、ぜひ読み進めてください。
小生はアマチュア小説家、楽光一を名乗って小説を書いています。
書いている小説は、基本的に少年少女が活躍するアクション小説です。ライトノベルの手法に則って書かれていないので、ライトノベルではありません。ただ、自分が好きなものをただ書いているに過ぎません。
書いている物は長編に属する小説になります。近著は同人誌で一冊完結のものばかりですが(実験的にそういう長さの作品を書いています)、自分の代表作だと思っている『魔龍大秘境学園DragonRevive』は全4巻。テキスト文字数は計算しましたら280,714文字ありました。
対して、ポメラの1ファイルの限界文字数は8,000文字。
もし、ポメラだけで『DR』を書こうとしたら、最低でも36ファイルに分割する必要があります。
しかも、長編小説は「書いては直し、書いては直し」が基本です。8,000文字に収まるような章分けはドラマの展開上不可能ですし、書き直しの段階でファイルを一気に閲覧する必要があっても、これでは「どこに何が書いてあるのか」を検索することすら不可能です。
では、ポメラは小説執筆に不向きなのでしょうか?
1ファイル8,000文字の制限がある。
辞書、単語登録ともに小説執筆にはあまりに貧弱である。
カーソル位置を記憶せず、電源が落ちるたびに文書の先頭を表示する。
「これ一台で長編小説を書く」というのであれば、不便きわまりない機械であると断言できます。
それでもポメラを持ち歩き、小説を書くことにメリットはあります。
1)趣味の小説執筆のためにノートパソコンを購入するだけの経済的な余裕がない
2)テキストファイル化しないことには小説の体を成さない(=同人誌として出版することを最終着地点としているため)
3)入力に際しては、自分のスタイルでは「両手で打てるキーボード」が必要である
上記三点の条件を満たし、さらに
4)電車通勤での座席使用を想定しているので、軽量コンパクトであることが必須
5)ファイルの保存に手間がかからない
6)立ったままでも閲覧・訂正・新規入力ができる
7)毎日充電する必要もなく、予備バッテリもエネループ単4で2本と軽量
これらを満たす存在は、今のところポメラしかありません。
そして断片的に執筆したテキストファイルを持ち帰り、母艦であるMacでJeditXにて編集する。
ポメラは「テキストファイルを作り出す筆記具」であり、小説を執筆するのはあくまでMacに戻ってから。
全体を一気に編集することは諦め、章単位あるいは章内で分割できる位置からファイルを分割し、手直しに留めて帰宅後に一気に訂正を入れる。
ここで重要なのは、「電車内で執筆したものは帰宅後、必ずMacに転送して編集作業をする」ことです。
ポメラに入れっぱなしでは理想的な編集はできません。ポメラの中にあるテキストファイルはあくまで「デジタルメモ」であって、それをMacで編集することで初めて「(運用可能な)原稿」になる、と思っています。
電車で例え席に座れなかったとしても、立ったままでテキストデータをいじることができるポメラ。隙間時間を有効に使うために欠かせないツールです。
左手で持ち、右手でローマ字入力する。慣れれば携帯電話に入力するくらいの速度は出せるものです(笑)
アイディアの段階では、思ったことをThinkingPowerNotebookやニーモシネに書き出すことのほうが効率がいいのですが、小説の文章そのものをノートに書いても「まったく意味がありません」。それを改めてテキストファイルに打ち直す時間が「もったいない」だけです。
そんなとき、ポメラがその不満を解消してくれます。
もちろん、執筆した小説全体を見直しながら訂正をかけることはポメラではできません。
その必要がある場合は、時間を作ってMacで作業をしなくてはなりません。
そこがとにかく最大のネックですね。
小生にとって、ポメラは2万円の筆記具です。万年筆より安いんですよ! 万能じゃないことを前提に、みなさまに広くお薦めする筆記具のひとつだと思っていただければ幸いです。
コメント
1. おお!
メリットとデメリットが書かれていてすごく分かりやすい説明です。
なるほど、一つの目的があれば有効なアイテムなのですね。
僕は小説を書いたりという目的がいまひとつ無いので、もうちょっと考えてみようと思います。
僕だけのための記事ではないことは理解していますが、すごく参考になりました。
ありがとうございました。
Re:おお!
どんな文房具でも、用もないのに買ってはいけません。もったいないだけです。
使い倒す、あるいは一瞬でもお気に入りの頂点に立つ! そういう道具を手にしてください。そういう文房具に出会ってください。
そう、小生にとって、ポメラは文房具です。ペンであり、メモ帳であり、ノートであり……文中にも書きましたが、いちにち数文字しか書かない万年筆よりも安いのに、こんなに使える文房具はそうそうありません。
何かを生み出すための道具は、逆に惜しんではいけません。
気持ちよく創作活動ができる、そのための良質な文房具に出会ってください。
まあ、もちろん万能な道具なんてないのですけどね。だから小生は、結果的に文房具を取っ換え引っ換えしているのでしょうから。