ココサスという画期的な付箋が生まれたのは、2013年10月のことでした。
付箋は便利ですよね。例えばノートや本、雑誌などで、あとで参照したいページにちょっと端を出した状態で貼っておく。飛び出した部分にメモを書くのもいいですよね。そして必要があったときに、その飛び出した付箋の端を頼りにそのページを開く。
でも。
開いた先は、広大な情報の海です。
自分で書いたノートなら思い出すことができるかもしれません。でも、ぎっしり文字が詰まった書籍だったり、写真や記事がちりばめられた雑誌だったりしたとき、そのページのどこが「付箋を貼ってまでして後に参照したかった情報」なのか、すぐに判りますか。
それが自分が貼ったものではなく、例えば他の方が指示のつもりで貼った付箋だったとしたら──わたしなら絶望します。
ビバリーのココサスは、そんな情報の不正確な伝達をサポートする画期的な製品でした。
ココサスは裏面に粘着剤のついた紙製の細長い付箋です。その先端は13ミリの部分で切り離すことができるよう、ミシン目が入っています。切り離した後も粘着剤がついていますので、付箋としての機能は残されたままです。
ココサスの分離する先端には、矢印の先や指先、あるいは三角形に切り込まれたデザインが施されています。この先端を情報のすぐ隣に貼り、残された後端をページからややはみ出した状態で上端、あるいは右端や左端に貼ります。
これにより、本や雑誌を閉じた状態では「このページに情報があるよ」とはみ出した付箋が教えてくれ、ページを開くと「このページのここに情報があるよ」と先端部分が教えてくれるのです。
ココサスは便利文房具として、付箋コーナーの一角を占める人気商品となりました。
その後はキャラクターをつけた実用+ファンシー、素材をフィルムにして大胆なカラーリングを施したデザインと、さまざまなバリエーションでファンを喜ばせてきたビバリーですが、ここにきて新機軸の製品を投入してきました。
それが今回ご紹介する「ココサスポップアップ」です。
ココサスポップアップはビビッド、ネオン、フレームの3種類。すべて4カラーで16枚内蔵されています。定価は572円(税込)です。
ビビッドは矢印全体がビビッドカラーに彩られています。カラーはピンク、紫、緑、紺。
ネオンは黒い縁取りの矢印にネオンカラーが映えるデザインです。カラーはピンク、イエロー、グリーン、ブルー。
フレームは白い矢印の周囲にカラーが配置された、中に文字が書きやすいレイアウトです。カラーは赤、オレンジ、黄緑、緑です。
いずれもフィルム素材ですから、ペンを選びます。油性マーカー、油性ボールペン、シャープペンシル、鉛筆は問題ありませんでした。ゲルインクボールペンは書けますが乾きが遅いので、書いてから貼る際には注意が必要です。
本体はカード上に薄くまとまったフィルム製で、一枚引き出すと次の付箋がセットされるポップアップタイプです。他社製品ではよく目にしますが、ココサスとしては初めてのラインアップとなります。
ポップアップ付箋というものは、紙の束になっている付箋と異なり、引っ張って取り出した際に次の付箋の持ち手になる部分をケースからいっしょに連れだし、それから糊剥がれして離脱するアクションが必要になります。ここでミシン目がちぎれてしまっては魅力半減ですが、そこはさすがに永年ココサスを作り続けたビバリーです。付箋を取り出す際にミシン目がちぎれるような心配は無用です。
必要箇所に付箋を貼ったら、先端部分を親指で押さえ、後端を引っ張って抜くようにすると綺麗に切れます。あとは後端を端に出して貼るだけです。
連続して取り出すことができる便利さと、薄型なので手帳やノートにそのまま挟んで持ち歩くことができる便利さ。ココサスポップアップは両方の便利さを持ち合わせています。
ケースの裏面にはクリップパーツがあるのですが、ここにも工夫があります。
大きなクリップパーツで挟むと、ケースの頭がノートや本の端から出ません。
クリップパーツの中に切られている小さなクリップを使うと、cocosasuというロゴのある部分が5ミリほど顔を出します。
お好きな方を選んで引っ掛けてみてください。
使ってみると判るのですが、粘着が弱めです。紙への影響は低そうですが、インデックスに使ったり引っ張ったり何度も貼りつけたりする使用方法では満足がいかないこともあるかもしれません。
日常よく目印として付箋をお使いの方、自分だけでなくほかの方にも付箋で指示をされることが多い方に、ぜひお薦めしたい製品です。
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