たこぶろぐ

ブンボーグA(エース)他故壁氏が、文房具を中心に雑多な趣味を曖昧に語る適当なBlogです。

消えゆく文房具店を巡る
たまたま会社から早い夏休みをいただいたので、普段は回ることのできない文房具店を覗いてみようかなと思いつき、グーグルマップで表示された文房具店を自転車と徒歩で回る、という試みをしております。
個人経営の文房具店は土日が休業というパターンが多いので、こうした機会でもないとお伺いすることができないのですよね。

それでも全く知らない土地を回ると効率が悪いので、基本は「行ったことはあるけど、立ち止まったことのない街を調査する」という方針で。
7月17日(水曜日)は下赤塚から光が丘方面に南下するルートを。
7月19日(金曜日)はサンシャイン60の裏手にあたる池袋の東側と、西武池袋線で練馬に向かうまでの間を。
それぞれグーグルマップから店名と住所情報をゲットし、17日は自転車で、19日は電車と徒歩で回りました。

結果としては、17日は6軒が検索で出てきたのですが、うち1軒は中でおじいちゃんが寝ていて話しかけることすらできず。
2軒は廃業。
1軒は水曜定休(!)という体たらく。
自転車で流していて発見した1軒を加えても、3勝4敗という厳しいスタートでした。





お伺いしたお店では、基本的に買い物をするようにしています。
下赤塚では、ちょうどストックを切らしていたLFBTRF-12UF-Gを1本と、あまり見たことにないライオン事務器の消しゴム、あとコーリン鉛筆のゴールド芯を購入。別のお店では、マルマンの新製品であるクロッキーSQサイズを入手しました。
あと、写真がないのですが、自転車で流していたときに見つかったお店ではHi-uniの2Bを1本買っています。

19日は池袋からスタート。
雑司ヶ谷を超えて造幣局方面を攻めたのですが、3軒とも廃業。
西武池袋線で向かった椎名町でも1軒が廃業。
そのまま歩いて東長崎で1軒、学校前文房具店を確認。
東長崎駅から桜台駅に電車で移動し、桜台で2軒のお店を回りました。
結果、ここでも3勝4敗。



東長崎のお店では、宛名書き用筆ペンを購入。
桜台では最初のお店でラチェッタを、二番目のお店でMONO100の2Bを2本ととんがり筆入れを買っています。

いや、やはり厳しいですね。
市区町村や学校・企業関係への納品のない小売りだけの店、というのはもう成り立っていかないのでしょうね。
メーカー、小売店、購買者の三者が共に得をしないと成立しないのが商売の基本。
小生が夢見る「子供たちの集まる文房具店」「ラインナップが充実していて目を見張る文房具店」「店主のセレクト眼が光る文房具店」なんてのは、本当に夢でしかないのでしょうか。

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コメント

1. 小さなお店の消えゆく世界

はじめまして。
いつも興味深く拝読させていただいております。
個人経営系文房具店への探訪ということで、過去記事に失礼いたします。
わたしは出来得る限り、地方の個人経営系文房具店へ訪れることにしているのですが、学校や役所などと繋がっていないお店は崩壊に近い状態が多かったりします。
コンヴィニエンスストアやホームセンターなどで容易に文房具が買える昨今、個人経営系文房具店の出る幕はなかなかありません。また、最近の買い手自体が店主・店員との交流や情報収集などを求めていない傾向も強く、また、新しい情報に店側が追従出来ない場合も多々あり、その立ち位置は年々不安定になってきています。
あるお店では「文房具屋は貧乏具屋ですよ。」と言われました。
実際、京都市南区の文房具店はかなりの数が失われており、タウンページには掲載されていないそうです。
それでも、そうした個人経営系文房具店には独自の魅力があるものと愚考します。
どこかにわたしを待っている文房具が存在すると信じて、店内をさ迷うのです。
「子供たちの集まる文房具店」は学校に近く必要性の高い立地にあるお店ならば、可能性が高いかと存じます。
「ラインナップが充実していて目を見張る文房具店」は……北斗市の石田文具や秋田市のアウフヘーベンなどの品揃えはいいと思います。小さなお店だと、『目を見張る水準』までいくところは少ないかと愚考します。
「店主のセレクト眼が光る文房具店」は……銀座の五十音といったお店のような感じでしょうか? 『趣味の文房具』に掲載されるようなお店のことを指されるならば、それはごく少数ではないかと愚考します。
ひっそりと三〇年前かそれ以上前の製品が置かれているお店には、個人的にニヤリとさせられます。

長々と失礼しました。

Re:小さなお店の消えゆく世界

いろいろなお店をご存知なのですね。
まだまだ小生など、経験が足りません。
可能な限り個人商店で文房具を買いたいと思う反面、小生のように「文房具店を訪れる事そのものに興味がある(場合によっては「その店に買いたいものがない」ことがはっきりしている)客」は迷惑なのではないかと躊躇することもあります。

毎年8月に、文房具トークライブ「ブングジャム」を開催するのですが、その際に訪れた文房具店を簡単にスライド紹介するコーナーを設けています。
サラリーマンである小生には、平日に休みをもらって文房具店を回遊できるチャンスは、年間にそうそうありません。
場所をしぼり、可能な限りその周囲の文房具店を巡り、可能な限り文房具を購入して次の店へ──を繰り返します。
トークライブのための取材のような形になってしまっていることは否めません。
それでも、チャンスは逃したくないと思っています。
お店の存在は有限で、そこに赴かないと出会うことはできません。
特定のお店を褒めたり優劣を決めたりすることを目的にしているわけではなく、出会いを楽しむ──そんな感じでしょうか。

欲しいのは、リアルな出会いです。
文房具という物質は、インターネットでいくらでも検索でき、通信販売で手に入れることができる時代になりました。
だからこそ、「欲しい文房具」ではなく「文房具店の店頭での出会いを求めて」小生は文房具店に赴くのだと思います。
検索できない何かを求めて。

文房具を作るひとと同様に、文房具を売るひとを尊敬しています。
作る人、売る人、買う人。その三者に同様に幸せが訪れんことを。
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