たこぶろぐ

ブンボーグA(エース)他故壁氏が、文房具を中心に雑多な趣味を曖昧に語る適当なBlogです。

5×3カードを自己流にさらりと使う
5×3カードに憧れがあります。
かっこいい、と思っていた10代の終わりごろ。
実際に使ってみて、その運用の難しさと楽しさに興奮していた20代の初期。

アイディアを次々と記入する。
無造作にボックスに放り込む。
閃いたようにその束を取り出し、机に投げ出し、並べ替え、そして何かを得る。
そんなスタイルに憧れ続けていました。

でも。
いまの自分には、そういう運用は似合わないのです。
改めて川喜多次郎先生の『発想法』も読んでみました。
そして、悟ったのです。

あかん。
かなり頭が固くなっている。
模倣しても、効果はない。

そして到達したのが、「気楽に、自己流に使えばええやん」という今の使用方法です。
使用方法というか、何というか──他人様に「この使い方いいよ!」などとお薦めできるほどのものではないのですが、まあ、こういうやり方もあるよ、ということで。

5×3カードというのは、情報カードと呼ばれる厚い紙で作られたカードの一種で、5インチ×3インチの大きさのものを言います。
図書カードとして普及している大きさで、何かを書き込むのに充分なスペースがあり、それでいてコンパクトで持ち運びやすい大きさだと小生は思っています。

このカードに情報をひとつ記入し、複数のカードに案件が溜まったらそれを机上に広げ、そこから流れを読んだり新たな発見をしたり──カード型のメリットは「ばらばらであること」「並べ替えが容易であること」そして何より「書き込む心理的ハードルが低いこと」。

小生はこの「書き込む心理的ハードルが低いこと」こそが情報カードの最大の利点だと考えています。
ノートでも、手帳でも、メモ帳でも、そこに「何かを書く」ことの心理的ハードルを感じたことはありませんか。
特に、そのノートが新品だった場合。
綴じノートは書いた瞬間に生命を吹き込まれるわけですが、その第一ページが「失敗」に終わったら……もうテンションはダダ下がりですよね。最悪、そのページを切り取ったり、そのノート自体を使わなくなってしまったりする羽目になります。

ルーズリーフ形式のノートの場合、その心理的ハードルは下がります。
ただ、ルーズリーフを「気軽に持ち運ぶ」ことはまだ難しいのが現状です。
マルマンのルーズリーフノートミニや、リヒトのツイストリングノートメモなど、この感覚に近い商品は出始めています。
でも、「カバーの表紙が固く」「常にポケットに入れて持ち運べて」「固い表紙が背面に完全に回転する」ルーズリーフ型のメモはまだ存在しません。
ジョッターで持ち歩く5×3カードには、携帯性で敵わないのです。

用紙自体のコシ。
5×3インチという大きさへの思慕。
そして何より、周囲に使っている人が少ないので、ちょっとかっこいい(と自分で思える)。
カードも100枚単位で買っておくと、そうそう簡単にはなくなりません。
あと、こういうリング形式の、ちぎると5×3カードになる製品も売られています。



いちばん上は、アメリカのミード社のものです。



シンプルな金属リングに罫線入り。いつも机上や鞄に忍ばせ、本当に気軽に何でも書きます。
上の写真は、ダイノジ(小学一年生)にひらがなの書き方を例示したときのものです。

真ん中のものは、小生のカードの使い方の具体例ですね。
モレスキンの蛇腹ホルダに、コレクト社の5×3カード(無地)を入れています。



表紙にゴムバンドで引っかけてあるカードに思ったことを適当に書いて、いったん中にある蛇腹ポケットにしまいます。
蛇腹ポケットは6つありますが、今のところはそこまでシステマチックに分けてはいません。最初のポケットに記入済を、それ以降のポケットには未使用のカードを予備として入れています。

最後のものは、今日買ったばかりのもの。
馴染みの文房具店をふらふらとしていたら、ぜんぜん関連性のない売り場にこれがひとつだけぽとんと落ちていたのです。一種の巡り合わせですね。



エセルテ社の、これまたリング式5×3カードですね。
ミード社のものと違い、リングは樹脂製。表紙に一枚、ちぎったカードを出しておくことができます。ビニールポケットに入れる形式ですので、ジョッターのような使い方はできません。書くのは、表紙をめくった中のカード。



面白いのは、着脱式のインデックスが2枚ついている点です。
切り離さず、このリングバインダ内で記入内容の使い分けができるわけですね。

で、本来なら、切り離したカードは自宅やオフィスにある専用ボックスに収納されるわけですが、小生はそういう使い方はしていません。



活かすべきメモや転記して膨らませるべき内容のカードは、AccessNoteBookに貼ってしまいます。
こうすることにより、カードの紛失が防げますし、「ああ、あのカードに書いたことを今もう一度ここで考えたいのに、肝心のカードがない!」という事態を防ぐことができます。
ここにないカードは優先順位が低い(あるいは無視してもいい)と判断することもできますしね。

手帳や他のノートに重要な何かを書いてしまい、情報が散逸したり手許になかったり、を防ぐひとつの方法として、こんなやり方もあるよ、というお話でした。
これもやはり、AccessNoteBookという「情報母艦」があるからこその発想かもしれません。
5×3カード、便利ですよ。自分でハードル下げて楽しみましょうよ!

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