たこぶろぐ

ブンボーグA(エース)他故壁氏が、文房具を中心に雑多な趣味を曖昧に語る適当なBlogです。

その名もフリクションいろえんぴつ(リアル色鉛筆!)
以前から「フリクションいろえんぴつ」という製品はありました。
これですね。



「いろえんぴつ」という名称でしたけど、ボールペンでした。
今回はこの製品の話ではありません。
リアル色鉛筆──木軸に芯が入っていて、削って使う筆記具という意味での「いろえんぴつ」です。



名称が同じなので、ネットではやや伝わりづらい部分があるかもしれませんね。
新製品「フリクションいろえんぴつ」です。
この製品の登場に伴い、旧来「フリクションいろえんぴつ」と呼ばれていた製品は「フリクションボールえんぴつ」と改称されています。



色鉛筆の尾部にゴム。
冷静に考えると、あまりない外観ですよね。
しかも、このゴムは減りません。フリクションラバーですから。
消しゴムの機能(鉛筆の線を消す能力)はありません。あくまでフリクションラバー、「熱を発生してフリクションインキを無色化させる」ためのものです。
1本100円(税抜)、12本入りのセットが1,000円(税抜)。ケースで買った方がお得です。
芯と木軸の間に白い部分が見えますが、これはステッドラーでいうABSの機能と同等の、芯折れを防ぐ素材だろうと思います。



発色はやや薄め。ただ、色鉛筆にも種類によっては堅めで発色の抑えられている色鉛筆はありますので、小生はそこまで気にはなりませんでした。
手許にあったステッドラーのノリスクラブと描き較べてみましたが、それより若干薄いくらいです。



ひとつ前が小生の作例、この上の写真がムスメの作例です。
このように、過去に例のない「白抜き」を容易にする画期的な色鉛筆である、ということはできるかと思います。
ただし、フリクションという特殊なインキの特性からくる弱点はあります。

1)通常の色鉛筆による作品と異なり、温度管理が必要となる可能性がある
2)高速描画に難がある

1)は、フリクションボールなどの他のフリクションインキを使用しているものと同様の弱点ですね。
例えば真夏の日の当たる車内(ダッシュボード上)など、60℃を超える場所に放置すると色がすべて消えてしまいます。
マイナス10℃を超える冷却を行えばインキの発色じたいは復活しますが、それでは消していた部分もすべて発色してしまい、作品としての復元にはなりません。
あと、買ったばかりの温かい缶コーヒーとか肉まんとかを上から乗せてしまっても消えます。鍋敷きに使うのも御法度です。

2)は、ボールペンではあまり言われてこなかった弱点です。
字を書く場合はそれほど速度は必要ありませんが、描画になるとかなり素早く鉛筆を動かして描いたり塗ったりしますよね。この速度で紙との間に擦過熱が発生し、思うような濃さに描けない、塗れないといった現象が発生する可能性があります。
これは慣れでコントロールするしかないですかね。かの文具王も「フリクションボールスリム038って、定規で線をビャーッて引くと色が薄くなる」って言ってましたけど、フリクションいろえんぴつでは「どんなに塗っても塗っても色が濃くならない」場合もある、ということです。ご注意下さい。



これは小生の作例です。
このサイトの写真を模写していることを先に表明しておきます。
マフラーしまい髪研究所
髪のハイライト(白抜き)と、塗りのはみ出しの修正にフリクションいろえんぴつの能力「こすって消す」を使用しています。
主線は通常の鉛筆です。なので、こすって鉛筆が消されず伸びてしまっている部分が少しばかりあります。デジタル的な修正は施していません。
これで主線をペンで清書すれば、カラーにフリクションいろえんぴつを使って修正し放題! ということになります。
12色しかないので調色(塗り重ね)をしていますが、これは小生のテクニック不足で如何ともしがたいですね。まだまだ腕に問題が残されているようです。

というわけで、この冬最大の話題作になると思われるフリクションいろえんぴつ。普段カラーリングなどしない、という方でも楽しめる機能が満載です。
たまには気軽に塗り絵、いかがですか?

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