たこぶろぐ

ブンボーグA(エース)他故壁氏が、文房具を中心に雑多な趣味を曖昧に語る適当なBlogです。

人生を変えた本
そういう本ってありませんか?
小生にはあります。
本書がなければ、こういう人間にはなっていなかったでしょう。

小生の人生を曲げた本

新潮文庫『文房具 知識と使いこなし』市浦潤・著。
昭和61(1988)年7月刊行の文庫です。
この本がなければ、ここまで本格的な文房具マニアにはなっていなかったと断言できます。
それだけ影響された本です。

市浦さんは終戦後、麻布の西町インターナショナルスクールに英語を学びに通う小学生でした。
そこのバザーで出会ったアメリカの先進的な文房具に魅入られた少年は、アメリカ留学で更なるアメリカ式のステーショナリー文化に触れ、多いに触発されるのです。
日本にはないシステマチックな発想、オフィスでいかに仕事を捗らせるかに重点の置かれたオフィス用品の数々、そして何より豊富な種類と新製品の数々──。

市浦さんの過ごした60年代のアメリカはまさに世界の最先端であり、「オフィスで仕事をする」イコール「最新の文房具を使いこなす」ことだった時代。
そんな活気に小生は憧れを見出したのかもしれません。

後に、ステーショナリープログラムの和田さんと出会った時、和田さんの文房具の師匠が市浦さんだと訊かされて非常に驚きました。
世の中は自分を中心にして、急速に狭まっているのだと実感した瞬間でもありました。

文房具って、ホントにすばらしいですね。

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