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2021年10月16日(土曜日)正午より開催されるトークライブ「ご当地インクでSHOW!」ですが、配信だけでなくライブハウスでのリアル観覧も可能となっております。
場所は東京、阿佐ヶ谷にあります阿佐ヶ谷ロフトA。
駅から近いので、安心していらっしゃってください。
感染対策もばっちり、プロの仕事で無問題です。
でも、「今までライブハウスとか行ったことないし、トークライブってどんな雰囲気なのか判らない……」と躊躇されている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、阿佐ヶ谷ロフトAの店内をご紹介し、ライブの雰囲気を体感していただきたいと思っております。
古い写真で恐縮ですが、わたしが阿佐ヶ谷ロフトAでトークした時の写真を引っ張り出して参りました。
2013年10月5日(土曜日)に行われました、「朝まで生OKB(お気に入りボールペン)48総選挙meetsブングジャム」での記録写真です。
ですので、現在の店内と細かな点で変化があることをご承知おき願います。
阿佐ヶ谷ロフトAは地下の店舗です。阿佐ヶ谷パールセンター商店街を歩く際、見落とさないようにしてください。駅から商店街に入った場合、左側に店舗があります。
この入り口が「素人お断り」みたいに見えるかもしれませんが、ビビらずゆっくり階段を降りてください。
扉を開けるとバーカウンターがあり、チケットを購入して左奥に入るとメインステージが姿を現します。
スクリーンを展開した状態でのステージはこんな感じです。
客席側です。
密を避けるため、2021年現在はもっと間引きされた状態になっていると思います。
飲食店ですので、いらっしゃった際にはぜひワンドリンクと、可能であれば昼食をここで摂っていただけるとありがたいです。
めしはうまいです。
食べてるときは黙食で。観覧中はマスクで。ご協力のほどを宜しくお願いします。
スライドはスクリーンに投影します。
このスクリーンと、壇上にいるわれわれ(今回のトークライブでは、語り:ふじいなおみと司会:他故壁氏が壇上にいます)を抜いた画像を配信用のカメラが狙うことになります。
壇上から客席を見ると、こんな感じになります。
スライド上映の際には店内はやや薄暗くなると思いますので、ご了承下さい。
秘密基地っぽい雰囲気の中で楽しくトークしたいと思っております。
東京近郊にお住まいの方、ぜひ会場に遊びに来て下さい。
会場限定でグッズ販売やインク販売も行います。
改めまして、以下にチケット購入のリンクを張っておきます。
■会場観覧ご希望の方(阿佐ヶ谷ロフトA:Peatix)
■配信観覧ご希望の方(ツイキャス)
会場観覧は前売り2,000円、当日2,500円。
配信観覧は1,500円、カンパつき応援観覧が2,000円。
配信は会終了後、2週間まで見逃し配信を行います。
宜しくお願いします! -
※2021年10月6日:記事の一部に誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。
蛍光マーカーって、いろいろな種類が世に出ていますよね。
個性的なマーカーも多いのですが、さらに個性的なペンが登場しました。
エポックケミカルの「マルライナー」です。
まずご紹介したいのは、特徴的なケースによって連結された「マルライナーツインズ」です。
組み合わせは以下の通り。
・イエローとオレンジ
・グリーンとブルー
・パープルとピンク
2本セットで1つ352円(税込)です。
キャップがひとつという大胆なデザインで、このキャップはケース尾部に装着が可能です。
先端は弾力のある丸型で、力をかけずにそっとペン先を紙に置くと約1ミリの、力をかけると約5ミリの円状筆跡を残すことができます。そして筆圧をかけずに引くと約1ミリの、力をかけて引くと約5ミリのラインを描くことができます。5ミリラインを引く場合は、かなりインクが染み出てきて乾きが遅くなりますのでご注意下さい。
エポックケミカルは、「従来のくさび型チップでは方向の見極めが必要で、さっと引きたい線を引くことができない。このマルライナーなら太さも含め、すばやく好きな太さのラインを引くことができる」としています。
確かに、ツインズとして2本並べてしまうと、チゼルチップ(くさび型)ではラインをコントロールできません。「平太の線を引くため」と「尖った先端で細く線を引くため」の快適な角度は決まっていますから、いずれかの機能を損なってしまいます。
でも、この「押すと変形する」丸いチップなら、細太の両方をひとつのペン先で引き分けることができます。
2本セットであるツインズの特長は、異なる色の蛍光マーカーを持つことができること、そして先端が同方向を向いているので本体を手の中で回すことで短時間にカラーチェンジができることです。
下にあるペンが書きたいペンです。
色を変えたかったら、手の中でくるりと回して……
上にあったペンを下に持ってきます。
そうじゃなくて、互い違いになっていて、一般的な両頭マーカーのように使いたいという方もいらっしゃるかもしれません。
そういうときは本体を分解して組み替えることができます。
こんな感じに。
ただし、この状態ですと、キャップを閉めることができません。
そういう場合は、ばら売りのマルライナーを購入するのが便利です。
ばら売りのマルライナーには、単品用のキャップがついているからです。
【2021年10月6日訂正】
大変申し訳ございません。
わたし、マルライナーツインズのキャップが分離できることにまったく気づいておりませんでした。
ですので、ツインズのみでペン先前後モードを組むことが可能です。
お詫びして訂正させていただきます。
マルライナーはバラで24色が用意されています。
・イエロー(ツインズに採用)
・エッグヨーク
・フラミンゴ
・オレンジ(ツインズに採用)
・アーモンド
・キャメル
・オリーブ
・グリーン(ツインズに採用)
・ピーコック
・トルマリン
・シルキーグリーン
・アップルグリーン
・フレンチブルー
・ブルー(ツインズに採用)
・セルリアンブルー
・クロッカス
・パープル(ツインズに採用)
・オーキッド
・ピオニー
・アイスパープル
・フロリダピンク
・パウダーピンク
・ピンク(ツインズに採用)
・ワイルドベリー
ここからお好きな色を選んで交換するもよし、同色を予備として購入するもよし。
バラの値段は1本154円(税込)です。
ちなみにばら売りには丸型チップだけでなく、ポーラスポイントチップ──一般に言うミリペン形状の「ホソライナー」も12色用意されています。
・アーモンド
・キャメル
・オリーブ
・トルマリン
・アップルグリーン
・ブルー
・セルリアンブルー
・クロッカス
・パープル
・ピオニー
・ワイルドベリー
・シルバーグレー
このホソライナーをツインに組み込んで、ラインマーカー+ミリペンとして使うのもいいですよね。
ホソライナーも、マルライナー同様に1本154円(税込)です。
さて、本製品群は蛍光マーカーとして販売されていますが、全色が「蛍光」というわけではありません。
それは他社でも同様で、蛍光=フォトルミネセンス(「照射光の反射」ではなく「照射光を受け、物質内の電子が励起し、照射光とは別の光を放射する現象」)と考えた場合、蛍光マーカーセットの中で蛍光インクは数色しかない、ということがあります。
もっとも、ラインを引いたら「明るく見える」ことが蛍光マーカーの条件だとすれば、すべてがフォトルミネセンスによって発色しなくてもいいわけですよね。シリーズにまったく蛍光インクが含まれていない場合は「ラインマーカー」という名称になります。
マルライナーも、そういう意味では一部のカラーが蛍光インクを使用した蛍光マーカーという位置づけです。
ツインズに装備された6色のうち、紫外線を当てて強く発光するのはイエロー、オレンジ、グリーンの3色。
ブルー、パープル、ピンクは発光しませんでした。ピンクはちょっと意外でしたね。
本製品は、今までにない「2本の蛍光マーカーあるいは蛍光ミリペンを組み合わせて1本にできる」画期的な製品です。そして1本に2色入っている製品が「片方の色が使えなくなったら製品価値が半減する」のに対し、本体をまるごと交換補充できるため無駄がありません。
店頭で見かけたら、まずはツインズをひとつと、あとは気に入ったバラを購入してみてください。きっとあなたの蛍光マーカーライフを豊かなものにしてくれますよ。 -
芸術の秋、とよく謳われますよね。
芸術の秋は1918年に雑誌『新潮』が「美術の秋」という言葉を使った記事を掲載したから、という説を聞いたことがあります。これが事実だとしても、新潮社が「美術=秋」を発明したわけではなく、その以前から社会的には「美術=秋」の雰囲気があったのではないかと思っています。
さて美術……芸術の秋ですが、わたしのような文房具好きにとって、「文房具を使って表現できる美術」とはやはり「絵」のことではないかと思うのです。
わたしも絵画からはほど遠いものではありますが、絵を描きます。日常でそこに色を塗るケースは少ないですし、世間に発表するような完成した絵を描くこともないのですが、それでもたまに描いた絵に色を入れたくなることがあります。
いちばん手軽に、描いた絵に色をのせることができるとしたら──色鉛筆でしょうかね。
水彩のように水や筆、パレットなどの道具を用意することなく、さっと手軽に使えること。
カラーペンのように強い色が出ない分、失敗が少なく気軽に使えること。
消しゴムで消せるタイプだと、なお気楽でいいですよね。
そんな「ちょっとした彩色に気軽に使えて並んでいてもおしゃれ」な製品があったら──そう夢想していたところに、三菱鉛筆がドンピシャの製品を出してきました。
それが今回ご紹介する「エモットペンシル」です。
エモットペンシルは、形状で言えば「カラー芯の入ったシャープペンシル」です。0.9ミリの芯はもちろん字を書くこともできますが、それでもやはりこのペンの真骨頂は「色鉛筆として塗る」ことだろうと思うのです。
今回は4色+ケーススタンド+その4色の替芯という構成のセットが3種類出ています。
定価は税込1,100円です。
写真左から順に、
No.1 リフレッシュカラー
・ライトブルー(8)
・グリーン(6)
・バイオレット(12)
・レッド(15)
No.2 トロピカルカラー
・ライトピンク(51)
・ライトグリーン(5)
・オレンジ(4)
・フューシャ(11)
No.3 ノスタルジックカラー
・ブルーブラック(64)
・カーキグリーン(7)
・バーミリオン(16)
・イエロー(2)
となっています。
そもそもわたしは、色彩感覚が雑で、原色を塗りたくって調和しない絵を描きがちな子供でした。
今でもその感覚に変化はなく、カラーを扱うことに恐怖心があります。
そんな人のためでしょうか、エモットペンシルは1セットで「それっぽい絵を描くための基本セット」になっています。
リフレッシュカラーなら、爽やかで癒やしを与える効果を。
トロピカルカラーなら、南国っぽい鮮やかな効果を。
ノスタルジックカラーなら、味わい深く落ち着いた効果を。
そういうコントロールを、セットじたいが役割として持っているわけです。
わたしのような色音痴でも、それっぽいカラーで絵を描けるような工夫がすでに施されているのです。
シャープペンシルですから、ケーススタンドから引っこ抜いてノックして芯を出します。
最初はスリーブが引っ込んだ状態です。
これをノックすると、樹脂製のスリーブと芯が顔を出します。
クッション機能があり、強い力をかけると芯がボディ内に一定量引っ込みます。
またスリーブは固定されておらず、筆記による芯の減少に伴ってボディに引っ込んでいきます。芯がスリーブ先端から顔を出さなくなったら、紙面にスリーブをぐっと押しつけると、スリーブが短くなった分だけ芯がまた顔を出します。これにより、ワンノックでけっこう永い時間描き続けることができるような設計になっています。とはいえ、オートマチックシャープではないので、最終的にノックが必要になってきます。
エモットは0.4ミリ樹脂チップ搭載カラーペンのシリーズから始まりましたが、カラーセットはエモットもエモットペンシルも同様のケーススタンドにペンが刺さった状態で販売されています。
この1セットでそれっぽいカラーリングができるという点では、エモットとエモットペンシルも同じコンセプトです。外観も白を基調に綺麗に揃えられていて、並べても違和感がありません。
ただ、エモットがキャップタイプで、ケーススタンドに立てると「先端が上」なのとは逆に、エモットペンシルはノックタイプで、ケーススタンドに立てると「先端が下」。
なので、右手で持つと、ロゴがさかさになってしまいます。
これは三菱鉛筆のデザイナーも悩んだことでしょう。
ケーススタンドに刺さった状態が「正」なのか。
持った状態が「正」なのか。
これがケーススタンドを持たない単体の筆記具であるなら、ロゴの方向が逆であるとして採用されなかったはずです。
あくまでエモットは前シリーズを踏襲し、ケーススタンドに刺さった状態が「正」だと判断されたのですね。
エモットはシャープペンシルですので、ノックキャップを外して芯を補充します。ちゃんと消しゴムも入っていて、それが四角いのがまたにくいですね。本体の四角に合わせているのは無論のこと、細かな修正を狙って角を出しているのだと思います。
細身の製品ですので、替芯の内臓は3本以内に留めておいてください。購入時、本体に装填されている芯は1本です。
その代わり、と言っては何ですが、予備芯はケースに収められて附属しています。シリーズ4色が2本ずつですね。これは別に替芯だけの販売があります。セットに入っているものと全く同じ、シリーズ4色が2本ずつ入った1個のケースです。
替芯のみですと、税込220円ですね。
エモットとエモットペンシルのケーススタンドは外観上そっくりですが、細かな違いもあります。
・エモットは「EMOTT ever fine」と刻印されているが、エモットペンシルは「EMOTT」ロゴのみ。
・先端が尖ったエモットペンシルを入れるため、エモットペンシルのケーススタンドは底に穴が空いており、クリック感が強い。底に穴が空いているのは折れた芯などがケース底に溜まるのを嫌ったか、あるいは芯が伸びた状態でも収納できるようにしたためではないか。
・エモットをエモットペンシルのケーススタンドに立てることはできる(クリックで固定する)が、エモットペンシルをエモットのケースに立ててもクリックしないので固定されない(立てるだけならできるがエモットと高さが揃わない)。
書き心地ですが、硬いです。いわゆる色鉛筆の柔らかさはありません。シャープペンシルの芯として「力をかけても折れたり崩れたりしない」硬度があって、塗り始めはかなり薄く感じます。
ただ、一筆目からがっちり色が出るものもあるので(ここではライトブルーやピンクがそうでした)、最初は目立たないところで描き心地を試してからにしたほうがいいかと思います。
色鉛筆は基本的に「薄く塗り、重ねてだんだんと濃くしていく」ものだと理解しておりますので、硬いことと塗り初期が淡い発色であることは慣れてしまえば問題ありません。
ただ、0.9ミリのシャープペンシルですから、やはり「面を均等に塗る」ことは難しいと言えます。0.9ミリという細さを活かした線画、そこに淡い線を重ねて塗り込んでいく使い方がふさわしいのではないでしょうか。
あとは今後の展開次第ですが、人肌を塗り分ける暖色系カラーや、金属光沢や陰影を司るグレー系カラーが増えてくれることを願っております。
とはいえ、手軽にカラーイラストが描けるエモットペンシルはとてもいい「色鉛筆」です。
先端を削ることなく使え、使用を続けても本体の長さが変わらないこと。
いつまでも先端が細いままで、ぐっと押しても芯先が崩れたりしないこと。
耐水性に優れ、エモットペンシルで描いたあとにエモットで描いても混色しないこと。
消しゴムで消すことができること。
ケーススタンドに立てて置くことで収納も発見も楽なこと。
四角いので、一般的な色鉛筆のように机上で転がらないこと。
さまざまな点で、実によくできています。
今後のカラー展開に期待しております。 -
FM OZEにて好評放送中のラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」が、この10月で一周年を迎えます。
永いような短いような、不思議な一年でした。
そしてパーソナリティのなおちゃんが番組開始前からずーっと「夢だった」と言っていた企画も実現します。
そう、トークライブです。
しかも、お題は万年筆インク。さらにその中の、「ご当地インク」です。
「他故となおみのブンボーグ大作戦!」1周年記念トークライブ 〜ご当地インクでSHOW!〜
2021年10月16日(土曜日)正午より、東京の阿佐ヶ谷ロフトAにて開催いたします。
チケットは観覧が前売り2,000円、当日2,500円。
ライブハウスですので、これ以外に飲食500円以上を会場にてお願いしております。
インターネット配信もあります。こちらはツイキャスです。
チケットは1,500円、カンパを含む応援チケットは2,000円。
配信ではいずれのチケットでも同じものをご覧いただけます。
また、配信はライブ終了後から2週間後の10月30日(土曜日)23時59分までアーカイブをお楽しみいただけます。当日ご都合悪い方でも、チケット購入いただければいつでもご覧になれます。
第一部が、なおちゃんによるご当地インクのスライドショー。
第二部が、ゲストを迎えてのトークショー。
ゲストはインクブレンダーの石丸治さんです。石丸さんは会場ではなく、Zoomで会場と結んでのリアルタイムトークになります。
ぜったい面白くなりますので、お近くの方はぜひお立ち寄り下さい。
そして遠方の方、リアルタイムでは難しい方も、配信でお目にかかりましょう!
会場ではなおちゃんデザインのノート、缶バッヂなどグッズも用意しています。
番組一周年記念のインクも若干数ですがご用意いたします。
この番組一周年インクは、ご協力いただいた店舗にて販売が予定されています。詳細は番組HPをチェック!
というわけで、皆様よろしくお願い申し上げます。
わたしは総合司会ということで、3時間たっぷり喋り倒す所存でございます。
チケットはこちらから!
■会場観覧ご希望の方(阿佐ヶ谷ロフトA:Peatix)
■配信観覧ご希望の方(ツイキャス) -
結局、WEZZY用に書いて送った原稿のうち、未掲載は6本になりました。
供養のために、ここに週一くらいのペースで掲載していこうかなと思っております。
その間に新作も書けたらいいなあ。
今でも土日のいずれかは原稿書く気まんまんでいます。習慣って恐ろしいですね。
せっかくついた習慣ですから、なくさないように研ぎ澄ませていきたいものです。
では未掲載原稿第一弾。
ライフの『クレシャ』です。
※ ※ ※ ※ ※
いまお手元にある手帳やノートに、不満はありますか。
ノートのようにたくさん書きたいけど、手帳は小さすぎて不便だ。本当はページ数の多いノートがいいんだけど、それらは皆大きくて重くて持ち運びに不便だ。
手帳は小さくて持ち運びにいいんだけど、分厚いものが多くポケットやバッグにうまく収まらない。綴じ手帳は平らに開いてくれないので書きにくい。
これらの「手帳でもない、ノートでもない、自分に最適の〈書かれるもの〉」を発見するのって難しいですよね。
今回ご紹介するライフの「クレシャ」は、そんな手帳とノートのいいとこどりをした、使い勝手のいいノートです。
サイズは2種類あります。A5判変形と、B6版変形です。
A5版は、A4コピー用紙を半分にした大きさです。正寸は縦210mm×横148mmですが、クレシャでは横幅がスリムになっています。縦は変わらず210mmですが、横は128mmと、幅が20mm狭いのです。
B6版というと、学習用ノートは今でもB5版が主流ですから、その半分ですね。縦182mm×横128mmですが、クレシャではこちらも横方向がスリムになっています。縦が182mm、横が105mmで、やはり幅が20mm狭いです。
このスリム化には意味があります。手で持った際に収まりの良い幅を検討した結果なのです。また持ち運びに便利なように考慮されており、A5スリムはジャケットの内ポケットに、B6スリムはズボンの尻ポケットに入る大きさになっています。
表紙は紙クロスを使用し、見た目以上に丈夫です。紙クロスは上製本などの表紙に使われる、樹脂を塗って染み込ませた紙のことで、汚れに強く頑丈なので、常に持ち出して使用しても表紙の汚損を気にする必要がありません。
中の紙は、ライフのオリジナルノート用紙である高級紙、Lライティングペーパーが採用されています。この紙は書き心地、触り心地、そして色調に至るまで、徹底してメーカーがこだわり抜いたもので、そのさらさらとした書き心地はありとあらゆる筆記具を受け止め、最高の筆記体験を保証してくれます。
わたしはこのLライティングペーパーという紙が大好きで、ライフのノートはこの紙が使われていることを確かめてから購入するほどです。平滑度が高く、それでいて適度な摩擦があって、鉛筆やシャープペンシルで書いてもたいへん気持ちがいいです。どばどば出る万年筆や水性ボールペン、蛍光ペンでもにじまず、またインクが裏抜けすることもありません。
Lライティングペーパーの証である簾目レイド模様が美しいですね。レイド模様はその規則的な模様が光の反射を軽減するため、長時間筆記使用された場合のユーザーの目の負担を和らげる効果もあります。
用紙色はホワイトです。キンキンに反射する白ではなく、目に優しい柔らかな色調です。罫線はA5変形、B6変形とも無地、5mm罫線、5mm方眼の3種類。
5mm罫線と5mm方眼は、ともにドットでできた薄いグレーの罫線で、存在感が希薄になるようデザインされています。また罫線をドットにしたことにより、万年筆などの水性染料インクで書かれた文字を弾きにくくなっています。
ページ数は108ページと、一般的なノートに較べ倍以上あります。綴じ方は糸綴じで、用紙をぺたっとフラットに開いて書くことができます。
クレシャの糸綴じ製本には、「糸綴じ分け折り製本」という名前がついています。一般的なノートの糸綴じとは異なり、表表紙と裏表紙を一度切り離し、28枚(56ページ)と26枚(52ページ)に分けられた2冊の本文といっしょにミシンで綴じる方法を言います。これによって、永く使っても壊れにくい堅牢なノートに仕上げることができるのです。
この108ページというページ数が絶妙で、ノートとしても手帳としても分厚くなりすぎず、それでいてたっぷり書ける安心感が嬉しいです。糸綴じされた2冊の本文が同じ枚数でないことの理由は判りませんが、このノートがクレシャ=サンスクリット語で「煩悩」と名づけられたのは、間違いなく総ページ数が108ページだからでしょう。
価格は、A5変形が715円(税込)、B6変形が605円(税込)と、これまたノートと手帳の中間の位置づけです。通常のノートの代わりにたっぷり書きたいならA5変形、持ち運びやすさならB6変形がお薦めです。
携帯しやすく、丈夫で、書いていてとても気持ちのいいノート──それがクレシャです。ここに貴方の煩悩を総て書き出して、すっきりしてみませんか。あ、煩悩のない方もぜひ!