たこぶろぐ

ブンボーグA(エース)他故壁氏が、文房具を中心に雑多な趣味を曖昧に語る適当なBlogです。

それはブルーブラックで始まり、格子柄に辿り着く物語
昨年12月、ボツ記事となった『ブンボーグ・メモリーズ』ネタをこのたこぶろぐにあげたのは、まだ記憶に新しいところです。
あの原稿を書いた時にはあまり気にも留めていなかったのですが、きのう急に思い出したことがありまして。

親類だと思うのですが、何かの折りに筆記具の3本セットをいただいたのです。
金属製で、重たくて、格子柄で、万年筆とボールペンとシャープペンが、プラスチックの化粧箱に並んでいて。
万年筆にカートリッジを入れると、ぷちんと軽い衝撃があって、中に金属の玉が落ちたんです。
わたしは万年筆のカートリッジというものはみんな、金属の玉がラムネの瓶みたいに填まっているものなんだと解釈したんです。

さて。
この記憶は、はたして「ミーとケイのサイン万年筆」より以前か以降か?

ひとつだけ、はっきりしていることがあります。
わたしは幼少期、ノートにまんがを書き散らす少年だったのですが、宇宙戦艦ブーム(テレビの『宇宙戦艦ヤマト』→松本零士の漫画を読む)の時に、オリジナルの宇宙戦艦を描いていたのです。
名を「新鋭宇宙戦艦ブルーブラック」と言います。
1976年の出来事です。
宇宙戦艦ブルーブラックはその名に反して、多色ボールペンのデフォルメ戦艦でした。
当時、父が熱海土産として買ってきたごんぶとの10色ボールペン(!)がお気に入りで、それを宇宙戦艦に見立てて絵を描いていたのですね。

で。
この「ブルーブラック」という名は一体どこから来たのか。



今日、ものすごく久しぶりに、カートリッジを買いました。
箱から出して金属球がずらりと並ぶ様を見ていて、あ、と声が出ます。
そう、これです。わたしのファースト万年筆は、やっぱり「ミーとケイのサイン万年筆」じゃない。プラチナ万年筆の格子柄金属軸3本セットだったのです。
そして絵を描いて遊んでいたのも、やっぱりその格子柄万年筆だったに違いありません。
中に入っていたカートリッジがブルーブラックだったのでしょう。小学4年生にはそれがかっこいい響きに感じられたに違いありません。
(写真にある5×3カードには「小学3年生」って書いてありますね……4年の間違いです……)

その時期、3本セットが可能だった、金属軸で格子柄のプラチナ製品──それはどの製品なのか、はたして本当に3本セットだったのか──いま手元の資料では特定ができないのですが、その記憶のせいか、今わたしの中で唐突な格子柄金属軸のブームが巻き起こっております。
21世紀を生きる若い方には判らないでしょうねえ、格子柄金属軸の良さ……!

ブルーブラックで始まり、格子柄で辿り着く物語。
40年経っても変わらない自分に、自分がいちばん吃驚しています。なんだこいつ。

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