たこぶろぐ

ブンボーグA(エース)他故壁氏が、文房具を中心に雑多な趣味を曖昧に語る適当なBlogです。

黒い紙といってもバリエーションがあるのだ:パイロットコーポレーション「クルールフォンセ」
さて残念なことに、WEZZYでの連載が終了してしまいました。
結果として納品されなかったこの記事を供養するために、たこぶろぐに掲載してお披露目しようと思っております。
納品済みですが掲載されなかった原稿もありますので、それは最終的に遅延掲載もなかったとはっきりしたら、ここで読んでいただきたいと思っております。

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 ゲルインクボールペンのインクは日に日に改良を加えられ、新製品が出るたびに綺麗に、なめらかに、そして発色が良くなっていって、本当に驚かされます。
 最近は黒い紙にはっきりと書けるパステルやメタリックカラーのボールペンも増えてきました。すでに一過性のブームではなく、各社とも定番品としてラインナップを拡充してきています。
 紙の黒さと筆記線の白さ、その差が大きいほど綺麗に文字が読めるので、過去のペンはみなインクの隠蔽性を上げるため吐出量が多く、はっきり見える分その線は太くなってしまい、小さな文字や精細やイラストを書くには不向きでした。
 現在では0.4mmなどの超極細ゲルインクボールペンにも強力な隠蔽力が備わり、一般的な筆記と遜色のない細い線で黒い紙への筆記を楽しむことができるようになりました。
 ただ、書くために使う黒い紙って、いったいどこで入手すればいいのでしょうか。特にファンシーに寄らない大人使いのノートやふせんは、どの売り場で入手できるのか判然しないことが多いですよね。
 ジュースアップという名の、世界で最も細い0.4mmでパステルカラーとメタリックカラーを実現したゲルインキボールペンを持つパイロットコーポレーションは、この度そういったパステルやメタリックで黒い紙に文字を書きたい大人に向けて、新しいノートシリーズを発売しました。
 その名を「クルールフォンセ」と言います。



 ラインナップは大別して3種類。
 ノートはA4判(定価1,100円)とB5判(定価990円)、そしてB6判(定価770円)の三つの大きさを用意しています。写真はB6版判のものです。



 ふせんは104mm×80mmで30枚のワンサイズで、定価は330円。



 そしてダイアリー手帳。こちらはB6判ワンサイズで、定価は1,045円です。
 クルールフォンセとは、フランス語で「暗い色」。ダークカラーの用紙を使用した製品ならではのネーミングです。同社には「クルール」という油性ボールペンとシャープペンシルをラインナップしていますが、クルールの名を持つ筆記具以外のシリーズは初登場になります。
 クルールフォンセの特徴は、紙の「黒さ(濃さ)」が3種類あることです。



 真っ黒な紙は、〈クリエイティブブラック〉と呼称されてます。選んだペンによって紙面の華やかさが変わる、変幻自在のベーシックカラーです。



 濃い紺色の紙は、〈リラクシングネイビー〉。上品な紺色で、シックな雰囲気がとても落ち着きます。



 濃い緑色の紙は、〈アミュージンググリーン〉です。チョークで書く黒板の色に近く、世代によっては懐かしさを醸し出す色なのではないでしょうか。
 写真で見るとあまり差がないように感じますが、実際に製品を手にしてみると、それぞれの紙はかなり異なる表情を持った紙であることが判ります。
 ノートは判型で3種類、紙の色で3種類あるのですが、実は罫線も違いがあります。A4判は無地のみで、罫線が引かれている製品はありません。B5判とB6判は5mm方眼と5mmドット方眼の2種類から選ぶことができます。



 ドット方眼とは、実線ではなくドット(点)が0.5mm間隔で打たれているもので、ラインがないので罫線に邪魔されず大らかに書くことも出来、また水平や垂直にガイドが欲しい場合は仮想直線を思い描きながら書き込むことができる罫のことを言います。



 ふせんはノートのようなカバーを開くと、中にまずドット方眼が15枚、間に白い台紙を挟んで、その後に5mm方眼罫が15枚セットされています。ドット方眼を使い切らずに5mm方眼を使うことができますので、その時の気分に合わせて罫線を切り替えて使うことが出来て便利ですね。



 ダイアリー手帳は判型こそ一種類ですが、紙の色で3種類、フォーマットで2種類の計6種が用意されています。「1ヶ月ブロック」と呼ばれる、月曜始まりの見開き一ヶ月フォーマットのものと、「見開き2週間」と呼ばれる、片ページ縦方向一週間のフォーマットのものがあります。ダイヤリー内部の方眼は5mm方眼罫で(写真は1ヶ月ブロックのタイプです)それ以降のページは5mm方眼罫のフリーノートです。シンプルな構成ですが、フラットに開くページ、軽量かつ薄型のこのサイズは、携帯するにも日常使いするにもたいへん便利です。
 実際に書いてみましょう。使用したペンは、ジュースアップ04のメタリックカラー6色と、ジュースアップ04のパステルカラーから6色です。



 どの色も発色良く載っています。



 用紙自体はややざらざらした表面なのですが、ジュースアップで書いた感じはなめらかでした。
 ゲルインキボールペンの他に、ジュースペイントのような水性マーカーや、カラーイーノシャープのようなカラー芯を入れたシャープペンシルでも綺麗に書けます。大きく書きたいときはジュースペイントで、スケジュールなど消し書きをしたい場合はカラーイーノシャープがいいでしょう。
 本製品は、お手元のパステルやメタリックのボールペンを最大限に活かしたい、という方に最適なノートシリーズです。ぜひ店頭でお確かめください。

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