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新刊が刷り上がってまいりました。
Project T.A.C.初の文庫判です。
アマチュア小説家が憧れる冊子フォーマットNo. 1だと思うんですよね。文庫判って。
それも今では少部数で比較的安く作成できる時代になりました。
本当に嬉しいものです。
今回の小説は、短編オムニバス形式を取っています。
主人公・小太郎(コタロー)は大学一年生。上京し、都心で一人暮らしをする彼ですが、週に一度だけ、都下の校舎に授業を受けに来ます。
その大学の近くにある、古びた文房具店──串本文具店が物語の舞台です。
そこで出会った、文房具にうんちくを垂れる女子高校生・ペン子。
コタローは彼女の語り口にいちいち脳内ツッコミを入れながらも、自分が何気なく使っていた文房具を見つめ直します。
そこで起こる、意外な出会い──!
そんな、ゆるくてふわふわした、気楽に読み飛ばせる薄い本です。
文庫判で84ページしかありませんので。
頒価は300円です。
目次だけ公開しますね。
第1話 シャープ芯
第2話 ボールペン
第3話 ノート
第4話 消しゴム
第5話 手帳
第6話 フリクション
第7話 インク
ではみなさま、まんが大会で君と握手! -
パイロットコーポレーションから、新しいコンバータが発売になりました。
製品名CON-40。
万年筆に装着して使います。
スペアインキの代わりに着けて、ペン先をインキ瓶に突っ込み、先端からコンバータ内にインキを吸う仕組みです。
穴が開いている方が、万年筆の中に挿す方向です。
後方につまみがあり、ぐるぐる回すことによって中にあるピストンが前後し、インキをインキ瓶から吸い上げます。
小さな金属球が4個、見えますでしょうか。この金属球が中で転がることで、コンバータ内のインキを攪拌し、流れをよくする効果があります。
ペン習字ペンに装着してみました。
完全透明軸に映えるデザインです。
ペン習字ペンはCON-50を装着できないタイプでしたので、コンバータ内のインキ量が確認できるCON-40は待ち望んでいた製品でした。
現在発売されているパイロットの万年筆は、ごく一部の製品を除きスペアインキ(シングルスペア)を装着することができます。
スペアインキを装着できる万年筆はみなコンバータを着けることができるのですが、ボディサイズによって装着できるコンバータの種類が異なっていました。
CON-20は、スペアインキを着けることができる機種すべてに装着できるタイプです。板バネでゴムを押して吸入する金属の筒で、中に入れたインキの残量が見えません。
CON-50は、透明ボディにスクリューで吸入ができるタイプです。ショートサイズの万年筆や昭和のころに設計された細身の女性用万年筆には入れることができません。
CON-70は、ピストン式でスペアインキ以上のインキ容量を吸い上げることができるタイプです。サイズの関係で、1万円のカスタムなど大型万年筆にしか入れることができません。
CON-40はすべてのパイロットの(シングルスペアを使う)万年筆に入れることが出来ます。
インキ残量が見えます。
スクリュー式でインキ瓶からの吸い上げもスムーズです。
CON-20の取り回しの悪さから使用を諦めかけていた万年筆にも、色彩雫を呑ませてあげることが出来るようになって本当に嬉しいです。
色彩雫の【天色】を呑ませてみました。
コンバータの中のインキはそれほど目立つわけではありませんが、やはり残量が見えるというのは嬉しいものです。
今のところ、攪拌球の音は気になりません。ペン先を上げて下ろして、といった大きなリアクションを起こせばからから言いますが、書いているときはほとんど判りません。
あえてCON-50が刺さっている万年筆をCON-40に切り替える必要はありませんが、これで休眠しているエリートも復帰させられます。
また万年筆を使う幅が拡がりそうですね。 -
今日、12月20日(日曜日)は豊島区雑司が谷へ。
鬼子母神で今年最後の手創り市が行われておりましたので、ムスメを連れていそいそと出かけて参りました。
革細工の素敵文房具をいつも出展されている工房Qさんにお邪魔するためです。
そして今回はこれにやられてしまいました。
ぱっと見、何に見えますか?
前方は革キャップです。先端に鉛筆削りがついています。
中にはクツワの鉛筆補助軸が入ります。
この補助軸は両端にチャックがついているので、後端に消しゴムを挟むことができます。
言ってみれば、これは和製パーフェクトペンシルです。
元祖ファーバーカステルのものとの違いは、
1)キャップが革製であること
2)鉛筆ではなく鉛筆補助軸に対してのキャップを装備していること
3)鉛筆補助軸なので、鉛筆が専用品である必要がないこと
4)消しゴムが取り替え可能なこと
でしょうか。
小生にとっては、とにかく「鉛筆補助軸に使用する革キャップである」ことがまず第一条件で。
いざというときに鉛筆削りがついていることが第二条件で。
もともとクツワのW補助軸は持っていたので、これを活用できるということが決定打となりました。
補助軸が威風堂々とした佇まいになります。
これはもう常に持ち歩きたい、エレガントな大人の筆記具だと思います。
鉛筆にも愛を。その場その場で活躍できる環境を。まさしくパーフェクト! -
緑という色は好きな色なのですが、そういえば緑の筆記具って常用しているラインアップに入っていません。
なので、いつもとはちょっと違う気分を味わいたくて、緑のインキを買ってみました。
パイロットコーポレーションの色彩雫【竹林】です。
印刷された色目と、自分が思い描いていた色と、実際に書いた色がみんな違っていて、たいへん興味深いインキです。
小生の使用する筆記具のどれとも似ていない色合いなので、これはしばらく使ってみないと判断できないなあ、と。
で、せっかくなので、緑の万年筆に入れてみることに。
コクーン2015リミテッドエディション。東北地方への義援金を本体料金に含んだ、毎年恒例の限定シリーズです。今年はコクーン万年筆が対象に選ばれています。
海外版(名称“MR”)のような、首軸の後方に別色の帯をまとったデザインが印象的です。
今回はブラック&グリーンをチョイス。
カクノの中字で味を占めたので、今回のコクーンも中字をセレクトです。
白ペンは金ペンに較べしなりが弱く硬い印象があります。なので、細字だとかなりかりかりした書き味になるのですが、それに較べれば中字はマイルドです。
puoの7mm罫線にマッチした文字が書けます。
ちょいと癖のある色合いですが、しばらくいろいろな場面で使ってみたいと思っております。 -
マルマンのルーズリーフ「puo」のことを憶えてらっしゃるでしょうか。
縦の長さは、A5判と同じ210mm。
横の幅が細長く、110mm。
「A5スリムサイズ」と称し、ノートほど大きくなく、手帳よりたくさん書き込めることをメリットとした新サイズのルーズリーフシステムです。
最近、このpuoのリフィルやバインダーが店頭から消えています。
めっきり見なくなりました。
寂しい限りです。
A4判三つ折り(210mm×98mm)前後が便利なのではないか、とつねづね思っていた小生は、このpuoシステムを歓迎し、愛用しています。
ただ、店頭でリーフを購入しにくかったり、そもそも持ち歩き用の薄いバインダーがラインナップにないことに憤慨するいちファンでもありました。
リーフは通販で購入という最終手段が残っています。ただバインダーに関しては「ないものは作るしかない」ということで、以前はこういうなんちゃってバインダーを持ち歩いていました。
コクヨのルーズリーフバインダー〈スマートリング〉をリサイズしてたんですね。
しかし残念ながら、これって鞄に入れているとばらけちゃうんですよね。ちょっとしたことで。
あと、開閉が思ったより面倒というか、想像通りじゃなくて。
結局ラインナップから外れてしまい、puoを持ち歩く機会はめっきり減っておりました。
で。
これではいかん、《ケラウノス》バインダーだけでは重くて持ち歩きに向かないと思い直し、手許にあるものでまた軽量改造バインダーを作ってみました。
リヒトラブのアクアドロップス・フラットツイストリングファイルをpuoの大きさにリサイズしてあります。
ペンを挿すスペースが欲しかったので、ちょっと強引ですがリングの内径にペン先が固定される位置に切り欠きを入れてみました。
こんな感じにクリップが通る幅だけ溝を切ります。
これで不用意に表紙が開くことがなくなりました。ただ、ペンを抜かないと開かない仕様になってしまいましたので、そこらへんは善し悪しかと。
フラットツイストリングは、捻って(というか、リング左部をつまんで上にスライドさせると)開く2穴バインダーです。日本製のルーズリーフって2穴に対応するため、その部分に穴だけ大きいですよね。もちろんpuoのリーフもそのまま入ります。
手前にあるのは、キリン食事の生茶を買うともらえるCRAFTHOLICのマルチケースです。
リーフ式の便利なところは、用紙を入れ替えることができる点です。
つねに白紙を一番上にしても良し、時系列に並べても良し、逆時系列で最新の用紙が常に一番上に来るのも良し。
小生は今のところ、ToDoではありませんが気になる調べ物などを一番上にしています。
こういう安価で薄くて軽いバインダーシステムと、あとは革装で持ち運びできる薄型軽量のバインダーこそが、puoに求められている「可搬システム」だと思うんですよね。
システム手帳では、そういう進化が起こり始めています。
マルマンにもぜひ頑張ってもらいたいし、バインダーはサードパーティが出してもいいと思うので、どこかで8mm径くらいの20穴バインダー金具作って下さいませんかね。
大昔マルマンが出していた薄型フラットバインダー金具の復活を夢見る小生なのでした。