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使ってみないと判らないことってありますよね。
あとは、使ってみたら自分には合わなくて、それっきりになっちゃってることとか。
自分の中でそんな、気になる文房具が3つ。
例えば、ゼブラのスラリ。
相変わらずサラサと区別がつかないのですが(並べればモノとしての違いは判るんですけど、あまりに名前の印象が似すぎていて……)、発売当初は感熱紙(レシートとか)に書くことが出来なかったんですよね。
発売から5年──実に5年ぶりに触れたスラリは、発売当初に感じた「か細いインキ流出量」「最新のボールペンにしては黒々していない」「感熱紙に書けない」といったネガティブな部分を総て払拭した、まっとうな存在となっておりました。
当たり前ですよね。製品は日々、改良されているのですから。
それを言うなら、これだって。
コクヨの鉛筆シャープです。
これもジュニアシャープペンシル発売当初に買って以来、携帯するとこのノックノブの穴から芯が飛び出て困っていたのですよね。
発売から5年──実に5年ぶりに触れた鉛筆シャープは、芯を補充するのにこのノックノブの穴を使うことに変わりはないのに、振ろうが逆さにしようが芯が出ない画期的な改良──逆流防止弁が装備され、まっとうな存在となっておりました。
当たり前ですよね。製品は日々、改良されているのですから。
それと。
これは改良とかの話ではないのですが、気になって買ってきたもの。
鉄道むすめ、仙台空港鉄道の「杜みなせ」グッズです。
鉄道むすめというキャラクターシステムには特に興味はないのですが、仙台空港鉄道という選択と三角定規というセレクトの珍しさからつい。
彼女のグッズが三角定規なのは、彼女がダイヤグラムを組む業務、運輸司令員だからなのですね。斜辺の目盛りが「min」になっているのも頷けます。これはもしかしたら、いっしょに売っていたダイヤグラム楽習帳と連動していたのでは……?
ああ、鉄分がゼロなので、ここら辺がまったくピンとこないのがもどかしいですね。
でもまあ、何でも買ってみて、実際に手にとって使ってみないとその良さが判らないのが文房具。
大した出費ではありません。みなさまもぜひお手にとって、色々な文房具をお試し下さい。その中には、きっとお気に入りの文房具が含まれているはずです。 -
以前、このブログでも絶賛したクツワの携帯用鉛筆削り「2枚刃」。
一般的な携帯用鉛筆削りの約二倍の速度で鉛筆を削り、わずか8回転で新品の鉛筆もとがる脅威の2枚刃を装備した最強鉛筆削りとして、今なお我々の記憶に新しいこの製品ですが。
知らないうちに、高級バージョンが誕生しておりました。
まったくノーマークだったので、発見したときは驚きのあまり「うひゃー」と店頭で声を上げてしまうほどで。
それがこれ、ケイ・コーポレイションの Two Blade GLASS JAR SHARPENERです。
うむ。
名前に違わず、グラスジャーポットです。
無垢のアルミニウムから削り出した蓋パーツが異様なほどにかっこいいですね。
蓋の中央には鉛筆を挿す穴が空いています。
その裏面には、鉛筆削りの心臓部とも呼べるブレードユニットが装着されております。
ユニット内部には中島重久堂のメイドインジャパンブレードが上下に2枚、装備されています。
削るとこんな感じに、両方から削りかすが出てきます。
そして謳い文句に紛うことなく8回転で──
きっちり鉛筆を尖らせることが出来るのです。
自宅に置いておくと、ちょっとしたインテリアにもなりそうです。
それでいて、実力派の逸品でもあります。
小型鉛筆削りに2,500円(税抜)とは何事か! と思われるかもしれませんが、削る行為の満足度から言えば安いものです。
もちろん、今までの2枚刃は携帯用としてそのまま継続使用です。
グラスジャータイプは蓋の穴を閉じる機構がないため、持ち歩くと削りかすが漏れる恐れがありますので。
これでまたひとつ、鉛筆を削る楽しみが増えました。
大切に使っていきたいですね。 -
RBB TODAYに、矢野経済研究所の統計を使用したこんな記事が掲載されていました。
文房具市場、ボールペンが停滞しシャープペンシルが拡大
ここに載っているグラフを見て、おや、と思ったのでちょっと比較グラフを作ってみました。
左が、上記記事に載っている2番目のグラフ「ボールペン市場規模推移」における、2015年度の予測グラフです。
規模は年間451億円、内訳は油性ボールペンは205億円(45.5%)、水性ボールペンが246億円(54.5%)。ここで言う水性ボールペンには、ゲルインキボールペンが含まれています。
そして右が、今回の第5回OKB48選抜総選挙における上位20本のボールペン種類内訳です。油性ボールペンが8本(40.0%)、ゲルインキボールペンが8本(40.0%)、水性ボールペンが4本(20.0%)ですが、RBBの作ったグラフに合わせると、ゲルインキ+水性ボールペンで12本(60.0%)ということになります。
そんなに差がないですよね。
むしろ、市場と誤差がない、立派な統計であるということも出来そうです。
体感的にはRBBの作った「やや油性ボールペンが多い状況」のほうがしっくりくる部分もあるのですが、消費者の視点で観るとOKB48の結果も妥当かなあ、と思えてきます。
いずれにせよ、実に楽しい結果であり、第1回から第5回までの集計結果もどこかで取りまとめて、ここ5年のボールペン市場の推移なども研究してみたいところです。 -
2016年1月30日、深夜23時22分。
TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』内のコーナー「サタデーナイトラボ」にて、2015年に開催されたOKB48(お気に入りボールペン48本)選抜総選挙の結果が発表となりました。
小生は出演者ではなかったのですが、特別に許可をいただき、サブにて放送の一部始終を見学させていただいておりました。
文具王は出演者。
岩崎さんは劇場支配人。
小生は見学者。
放送は無事に終了し、選挙結果はすでにOKB48.netに公表されておりますが、ここでおさらいしておきましょう。
【神7】
第1位 ジェットストリーム(三菱鉛筆)低粘度油性ボールペン
第2位 ジェットストリームプライムシングル(三菱鉛筆)低粘度油性ボールペン
第3位 サラサクリップ(ゼブラ)ゲルインキボールペン
第4位 サファリローラーボール(ラミー)水性ボールペン
第5位 ノック式エナージェル(ぺんてる)ゲルインキボールペン
第6位 Dr.Grip G-スペック(パイロット)低粘度油性ボールペン
第7位 ユニボールシグノ(三菱鉛筆)ゲルインキボールペン
【8位から20位】
第8位 コクーン(パイロット)低粘度油性ボールペン
第9位 エナージェルユーロ(ぺんてる)ゲルインキボールペン
第10位 ユニボールシグノRT1(三菱鉛筆)ゲルインキボールペン
第11位 アクロボール(パイロット)低粘度油性ボールペン
第12位 フリクションボールノック(パイロット)ゲルインキボールペン
第13位 筆ボール(OHTO)直液式水性ボールペン
第14位 ビクーニャ(ぺんてる)低粘度油性ボールペン
第15位 G-FREE(セーラー)低粘度油性ボールペン
第16位 エナージェルトラディオ(ぺんてる)ゲルインキボールペン
第17位 スラリ(ゼブラ)エマルジョンボールペン
第18位 ボールPentel(ぺんてる)水性ボールペン
第19位 Vコーン(パイロット)直液式油性ボールペン
第20位 ハイテックC(パイロット)ゲルインキボールペン
以下はOKB48.netに飛んでいって見て頂くとして。
放送にあった上位20本について、ちょっと私見など。
【雑感1】ボールペンの「種別」比率
・油性ボールペン 8本(エマルジョンであるスラリを含む)
・ゲルインキボールペン 8本(フリクションボールノックを含む)
・水性ボールペン 4本
・4割が油性、4割がゲルインキ、2割が水性。納得のいく比率と思われます。
・やはり事務には油性ボールペンがメインなのではないでしょうか。社会人枠とでも申しましょうか。
・若年層を中心に、学業やプライヴェートでゲルインキを使い続けてきた層が、後述する低粘度油性ボールペンの登場により比較的スムーズに「社会人になったら油性ボールペン」へと移行できるようになったのではないかと推測します。
・また、「メイン筆記具にはなりえないが、こういう書き味なら書いてみたい」という発見が、今回の水性ボールペン群に投票された理由なのではないかと感じます。
【雑感2】低粘度油性ボールペン戦争
・上位20本に入った油性ボールペン8本は、すべてここ数年で急激に進化した「低粘度油性ボールペン」ばかり。
・購入者はゲルインキや水性ボールペンの色の濃さやなめらかさを油性ボールペンにも求めており、結果として低粘度油性ボールペンが油性の主流となったことを裏づけています。
【雑感3】油性ボールペンに限定して見ると
・第1位 三菱鉛筆
・第2位 パイロット
・第3位 ぺんてる
・第4位 ゼブラ
・ジェットストリームが得票数的に圧勝(スタンダードとプライムで合計5,646ポイント)なのは判りますが、実はアクロインキを使ったパイロット勢(合計3,196ポイント)も健闘しています。
・もちろんパイロットはラインナップの厚さでカバーしている点も見逃せない(エントリー数が三菱9、パイロット11、ぺんてる8、ゼブラ6)のですが、アクロインキが実はひろくユーザーに浸透しつつあるのも事実ではないかと思います。
などとまあ私見をだらだらと述べさせていただきましたが、とにもかくにも文具王、古川さん、岩崎さん、お疲れ様でした! 楽しかったです! -
まあ大体において杜撰な性格が災いし、ちっとも写真が上手くならないわけですが。
だいいちマクロレンズをつけて三脚を使わず手持ちで写真を撮っていい絵が手に入るわけもなく。
【マクロ1】新ペン先のペン先
新ペン先という名のペンがあります。
スクールペンに似た硬さの白ペンに、万年筆の機構である櫛溝とカートリッジで内部からインキを供給する、「つけないつけペン」です。
この硬さがわりと好きで、メンテナンスフリーであることをいいことにラフに使っておりましたところ。
ペン先が欠けてしまいました。
マクロで撮ってみると、どうも皮膜が剥がれていたりところどころ錆のようなものも見受けられるようです。
こうなると、もうこのペンは使いようがありません。
また新しく買ってくることになりそうです。
【マクロ2】ドットライナースティックのギア基部
やっぱりテープのりを使い切ることができません。
ギアの基部にのりが固着し、テープを使い切る前にギアが回らなくなってしまうのです。
これは別にドットライナースティックが悪いのではなく、小生が使うとコクヨだろうがトンボだろうがニチバンだろうがプラスだろうがパイロットだろうが、みーんな使い切る前にギアが回らなくなるのです。
だから、これは小生の使い方のせいなのだと思います。
以前、いろいろな方からアドヴァイスをもらい、使い方を直したり気を配ったりしてみたのですが、成功率は向上せず。
現在では半ば諦め気味です。
【マクロ3】チームデミ
小生が文房具を好きになったきっかけのひとつが、このチームデミの存在でした。
大学に進学した一年間は、静岡県三島市にいました。
市内の文房具店の窓際に整然と並べられていた様々な高級文房具の中に、このチームデミがあったのです。
バイトもしていない大学一年生には、当時の2,800円はあまりにも高い金額でした。眺めては帰り、来ては眺めを繰り返していたことを思い出します。
本品はその三島時代、SBS静岡放送のラジオ番組「みらくるナイト フリーステーション1・2・0」にハガキ投稿を繰り返した結果、いただいた静岡放送のノベルティです。
二重の意味で思い出深いものです。
チームデミの想い出をもとに現在の三島市をロケハンし書いたのが、おととし出版した『タマシィガァル』でした。
『タマシィガァル』は現代の話なのでチームデミは出てこないのですが……三島市とチームデミは、小生の中では切っても切れない懐かしい想い出となって固着しております。
文房具も永くつき合うと、いろいろな想い出がつきまとってくるものですね。